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2007年11月29日 (木)

公的年金の意義と問題点の講演

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昨日はcore societyという建築家の森義純先生が主催する会で講演でした。

テーマは「公的年金の意義と問題点」です。

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公的年金に意義についてはこのブログによく書いてます。

また、基礎年金の税方式についても同じです。

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公的年金の意義については、所得の低下により生活保護を受ける世帯を減らそうということが目的。

平成18年度の八王子市の生活保護費は、144億2900万円8805円。

平成18年度の八王子市の歳出は1565億8037万177円。

歳出に占める生活保護費の割合は9.2%。

非常に大きいですね。

同じく八王子市の土木費(土木管理費、道路橋りょう費、都市計画費、住宅費)の予算は148億3169万4000円。

生活保護費と土木費はほぼ同じなんですね。

これだけの財政支出をしているわけです。

所得の低下とは、「歳を取る」「障害を負う」「一家の大黒柱を失う」の3つを公的年金では想定しており、この3つを保険事故としています。

現役世代の所得低下の多数を占める「離婚」については保険事故ではなく、「離婚分割」で対応してますので、保険事故により分割された記録に基づく年金額が反映されるにすぎません。

現役世代においてどれだけ遊ぼうとも、老後の備えが無くても老後の生活が成り立たなくなった場合には生活保護が支給される。

そうなると現役世代における過小貯蓄は自己責任の問題では済まされない。

自己責任で済まさない為に国家が強制力により自助努力を促していくということです。

ですから、年金だけで生活出来るという制度になっていないのです。

年金だけで生活出来るといっても、「生活出来る」という水準は価値観によります。

この定義が難しい。

そして基礎年金の税方式を考える場合には、生活保護との整合性を考えなくてはならない。

理論上65歳以降の生活保護受給者はなくなるわけであり、その減少分も基礎年金の財源として考えるのか、自治体の予算としておくのか。

そして基礎年金を税方式にした場合には、少なくとも40年間国民年金を納付した額の設定が必要であるが、今迄納めてきた保険料はどうするのか。

反映されないということはあり得ない。

そうすると基礎年金に今迄保険料を納めた分の上乗せが必要になる。

40年近く保険料を納付した人は、基礎年金だけで倍貰え、その上厚生年金が受給できる。

この基礎年金の増額部分の財源はどうなのか。

消費税を上げる理由の為の基礎年金の税方式の導入である。

まったくこの問題の議論はなされていない。

この問題をクリアにしなければ基礎年金の税方式はあり得ない。

この点を踏まえ、無責任なマスコミの議論に振り回されてはならないという講演内容でした。

今年はあと12月15日の岡三証券のセミナーを残すだけ。

この点はしっかりと講演でも伝えていきたいと思います。

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