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昨日は第9回山本経営労務事務所経営セミナーでした。
第1部は私が話し、平成22年労働基準法改正について。
第2部は、八王子ひまわり法律事務所弁護士狩集英昭先生による裁判員制度への企業対応について講演をして頂きました。
まず私の話。
月60時間以上の残業の取り扱いについてや年次有給休暇の時間単位についての付与を中心にお話ししました。
休日の振り替えについて、今までの概念を変えていく必要性をお伝えしました。
第2部は、弁護士の狩集先生による「企業としてどう対応する裁判員制度」と題して講演をして頂きました。
刑事事件の流れ、裁判員制度の概要と選任手続きをまずお話し頂き、そのご企業実務をどの様にしていくのかという内容でした。
裁判員制度については、知っているようで知らないのだということが感想です。
制度の賛否は別として、どの様に企業として対応すべきなのかを考えていきました。
まず、裁判員になったことをどの範囲まで知らせて良いのか。
これは、裁判員になった事による不利益取り扱いの禁止と関係してきます。
従業員が裁判員に選任され、その職務を遂行するために休む場合、経営者がそのことを知らなければ何もしようがありません。
ですから経営者は従業員が裁判員に選任されたことは知っておかなければなりません。
では経営者の範囲は何処までか。
非常に難しい問題です。
直属の上司が知らなければ、これもまた不利益取り扱いを防ぐことが出来ません。
「こんな忙しいときに、何で休むのか」
この様に思うでしょう。
人事考課をする上司については、裁判員に選任されたことを知らなければ企業として「不利益取り扱い」を防ぐことが出来ません。
裁判員法第101条第1項では、「公にしてはならない」とあり、これは不特定多数をさす。
よって、特定の人にそれを伝えることは禁止されておらず、不利益取り扱いにならないように注意しなければならないということでした。
ここでの感想は「情報コントロールの困難さ」です。
社長が、人事部長や直属の上司に「A君は裁判員に選任された」ということを伝えることは問題ありません。
しかし、伝えるべきではない相手に伝えた場合は「公」にしたことになります。
この範囲を慎重に決めることが企業にとって何よりも重要なことになります。
非常に難しい問題だと思いました。
そして、仮に人事部長が自分の妻に「A君が裁判員に選ばれて・・・」。
これも駄目です。
この裁判員に選任された場合の守秘義務というのは、知るべき立場にある人同士でしか話せません。
また、裁判員の守秘義務の範囲についても法廷で公にされたことは報道されますし、傍聴すれば分ることですから守秘義務の範囲ではありません。
評議の場において誰が何を主張したか等の「結論に至ったプロセス」について守秘義務が課されているとのこと。
これも配偶者に伝えた時点で守秘義務違反になります。
この評議に関しての「愚痴」や「悩み」は第三者に開示できません。
これは非常に厳しいですね。
我々の仕事のように、職業として守秘義務が課されている場合は理解できますが、一般の人が守秘義務を理解できるのであろうか。
社会保険労務士会では5年に一度の倫理研修で、守秘義務について学びます。
特定社会保険労務士の研修や試験においても倫理の問題として学びます。
守秘義務というのは、学ばないと理解できないと思うのですがいかがでしょう。
最高裁は、裁判員の負担を日数で表していますが、重大犯罪の裁判に関わった事に関する精神的負担は重たいと思います。
愚痴も言えない負担感は、制度が導入されれば広がってくると思います。
裁判所も裁判員に選任された場合の守秘義務についてもっと研修をさせるべきだと思います。
裁判員候補者に選ばれた時点で、会社に伝えるような仕組みを作ることも必要だと思います。
非常に勉強になりました。
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